EXHIBITIONS

Reflection & Repetition

Reflection & Repetition

鬼頭健吾、大澤巴瑠、三浦光雅 2023年9月2日(土)〜 2023年10月21日(土)

Tokyo International Gallery、気鋭作家3名によるグループ展
「Reflection & Repetition」を開催

株式会社Tokyo International Gallery(品川・天王洲)では、気鋭作家・鬼頭健吾、大澤巴瑠、三浦光雅の3名によるグループ展、 「Reflection & Repetition」を開催いたします。

人間的な技芸(アルス)、技術(テクネー)の徹底によって現れる「自然」がある。
その一方、「自然」の徹底によって現れる「自然」のテクネーやアルスもまた存在する。

三浦光雅と大澤巴瑠が展開するのは、芸術制作を拘束するルール、システムをつくり、そこで人為かつ意識的に技術や方法をコントロールしたうえで、その破綻を見せるというありかたである。ゆえにそこでは、人為、技術そのものが前景化されるが、その「破れ」とともに、「自然」が現れる。あたかも、この逆説のなかにしか、「自然」は顕現しない、とでも言うかのように。

三浦光雅は、置かれる線の配置や配色を乱数によって決定し、その指示書をもとに作品を制作する。その結果、作家の恣意的な決定は排除され、作品制作は、厳密なコントロール下に置かれることになる。だが、そこでは同時に、それを実行、出力する作家の身体性や無意識、偶然性が干渉する。

手描きのドローイングをデジタル技術で複製し、さらにその図像を手描きでトレースすることで絵画を制作する大澤巴瑠の作品においても、あるものをそのままトレースする行為のなかで、モデルとなる画像と身体とのズレやブレが露呈する。そこに見られるのは、人間的な技術と人間の生身の身体という「自然」との摩擦であり、交錯である。

だが、おそらく鬼頭健吾の作品に現れるのは、それとは逆の事象である。その絵画は、あらゆる意識的な制御、コントロール、画材の制約から解放され、絵の具がほとばしり、偶然性を野放図なまでに、最大限に活用したものに見える。そこで鬼頭の作品は、荒々しい「自然」そのものに接近する。だが、その結果、彼の作品では、画面内を再帰的にループするモワレやフラクタルに近似した幾何学的な構造=自然のテクネーが現れるのだ。

「自然」はいつでも人間的な技術(アルス、テクネー)の「破れ」のただなかから立ち現れる。だが、そこにおいてこそ、「自然」の幾何学、「自然」の整序が発現するのである。

ARTIST PROFILE

アーティストプロフィール

鬼頭健吾

鬼頭健吾

鬼頭健吾はフラフープやパラソル、スカーフなど日常にありふれた既製品を使い、そのカラフルさ、鏡やラメの反射、モーターによる動きなど、回転や循環を取り入れた大規模なインスタレーションや、立体や絵画、写真など多様な表現方法を用いた作品を発表している。それらは、現代の人工的な色彩感覚や輝きと、生命体や宇宙を感じさせるような広がりを混在させています。

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大澤巴瑠

大澤巴瑠

2020年多摩美術大学美術学部油画科卒業。2022年京都芸術大学大学院芸術研究科美術工芸領域油画科修了。ARTISTS' FAIR KYOTO2023参加。『複製』という行為にあえてわたしはバグを起こす。この行為によってコピーをしたはずが、印刷物は別のオリジナルに変容してしまっている。大澤はデジタルの複製をアナログで複製することにより、価値の曖昧さを作品に仮託し、可視化した作品を制作している。

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三浦光雅

三浦光雅

三浦光雅は「偶然性」「作為/無作為」を主なテーマに平面作品を制作。構図や配色といった意思決定の段階において乱数や指示書を用いることによって、制作者の意識的な作為を排除する。このことにより、身体による出力時のブレ、偶然性を純粋に浮かび上がらせる方法をとる。指示に従って機械的に描かれた作品にも固有の表情が生まれるように、淡々とした日々にも偶発性を見出し、イレギュラーな事象を肯定するために制作を続けている。

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OVERVIEW

開催概要

展示会タイトル
Reflection & Repetition
開催期間
2023年9月2日(土)〜 2023年10月21日(土)
開廊時間
12:00-18:00
休館日
⽇・⽉・祝
オープニングレセプション

2023年9月2日(土)16:00 〜 20:00

アクセス
東京臨海高速鉄道臨海線「天王洲アイル駅」から徒歩約8分、 東京モノレール羽田空港「天王洲アイル駅」 」から徒歩約10分、 京急本線「新馬駅」から徒歩約8分