EXHIBITIONS

Everything but…

Everything but…

友沢こたお、一林保久道、熊倉涼子 2021年4月6日(火) - 5月22日(土)

Tokyo International Galleryでは友沢こたお、一林保久道、熊倉涼子によるグループ展「Everything but…」を開催いたします。

この度の展示にてそれぞれの作家は、物事の瞬間を捉え、イメージを遥かに超える示唆に富んだ物語を創り出しています。しかし、その一瞬では作品の「真」を読み取ることはできません。観る者がその画面の前後や意味を理解しようと探求した時、作品の「真」に辿り着けるのです。
不条理な瞬間をフォトリアリスティックに演出し、見る者を魅了しながらも困惑させる友沢こたおによるペインティング。一見歴史的な出来事を幻想的なシーンに仕立て上げ、現実と神話の人類学的な関係をテーマとする一林保久道の作品。宇宙や地球、ある一つに対して歴史の中で人類が理解しようと試行錯誤を重ねた積層を描く熊倉涼子の絵画。これらのモチーフの関係がそれぞれの作家によって意図的に不明確にされているため、鑑賞者は戸惑うことになります。特定の瞬間やイメージは、表現された出来事に関するメッセージと、パターン的でない事への衝撃に関する2つのメッセージを我々に投げかけます。是非お楽しみください。

―アーティストステートメント―

友沢こたお

これらの絵の中には幻想はひとつも入っていない。
この世界で実際に起きていることそのものが1番強い力を持っていると私は信じている。
描き込むたびに増していくぬるみは理性ではうまく説明できない。
それが私の存在そのものの痕跡である。
スライムは安定することなく常に流動し続け、形を変えている。
その切り取られた一瞬の前後に果てしなく広がる沈黙があり、
その中に今我々が存在している現実の世界の虚しさやパワフルさが秘められているのではないか。

一林保久道

仮想世界の中で起こる出来事や、その風景には現実世界を彷彿とさせる様な、またはそれを拒絶するかの様な世界を映し出していると私は思う。どちらにせよ液晶越しから汲み取れる現実は世界を皮肉的に見て取れるし、逃れられない未来の不安も降りかかってくる。ただ同時に、その画からは過去の遺物を観ているかの様な錯覚にも触れられる。過去に起きた事象は史跡や書物などに描き残され、現代に至るまで伝播されている。過去の記録から読み解ける内容と、仮想世界から予見できる未来、歴史と仮想世界が映し出す画は現実で直面している新たな問題を打破する為のヒントが隠されているのではないだろうか。

熊倉涼子

私が主に描いているのは、歴史の中で人々が世界を理解しようとする過程で生み出してきたイメージである。中には、現代の科学的観点から見れば荒唐無稽で間違っているものもあるけれど、それらは彼らの想像と実際に観察できる事柄を混ぜ合わせてできた、疑いようのない真実だった。現在の私たちの世界観に至るまでにはそのような仮説が多く生み出され、更新され、古びてきた。歴史として残っているものはその中のほんの一部で、忘れられたものや止まってしまったものが下層に多く重なっている。
取材したイメージを元にモチーフを工作し、絵画に描く私の制作は、そのかたちを探り直すことであり、人々が世界の輪郭を求めて試行錯誤を重ねた過程そのものをなぞる行為でもある。そのように描くことを通じて、イメージの裏側に蓄積されたものが垣間見えるような作品を作りたい。

ARTIST PROFILE

アーティストプロフィール

友沢こたお

友沢こたお

1999年フランス・ボルドー生まれ。2024年東京藝術大学大学院美術研究科卒業。
スライム状の物質と有機的なモチーフが絡み合う独特な人物画を描く。シンプルな構成ながら、物質の質感や透け感、柔らかさのリアルな表現が見る者に強い印象を与える。
東京藝術大学美術学部絵画学科油画専攻で学び、2019年度 久米賞受賞、2021年度上野芸友賞受賞と、早くから注目される。近年の個展に、「SPIRALE」(PARCO MUSEUM TOKYO、東京)、「Monochrome」(FOAM CONTEMPORARY,東京、2022)、「caché」(tagboat、東京、2021)、「Pomme dʼamour」(mograg gallery、東京、2020)、グループ展に「Everything but…」(Tokyo International Gallery、東京、2021)などがある。

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一林保久道

一林保久道

1992年生まれ、石川県出身。京都精華大学日本画専攻卒業。
卒業後も日本画を制作していたが、大学で学んだ天然物を扱うことに重きを置いた日本画の媒体からより人工的なマテリアルを用いて自分の色で表現することに変更した。そのスタイルに至ったきっかけは、モチーフとなる自然物をスケッチしに行く際、直に観た自然物より、幼少期から慣れ親しんだPCの液晶で観た自然物の画像に美しさを感じたことが、デジタル移行の世代に生まれた世代の新たな感覚の様に思え、この画材(媒体)の変更に至った。描く絵画には社会的、歴史的な内容をビデオゲームの様な構図で制作しており、画面に登場するキャラクターは現代人が行動できない事や虚構の場に、人間とは似つかないキャラクターを巻き込ませる事によって、現代人とは関係のない画面の中の出来事も、現在起きている事象とどこかリンクする様な形で描いている。

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熊倉涼子

熊倉涼子

1991年東京生まれ。2014年に多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業。現在、東京を拠点に活動している。歴史の中で人々が作り上げてきたイメージを元に、絵画を制作。人々の世界観が構築されるまでの試行錯誤の歴史に関心を寄せ、人が無意識に持つバイアスや、認知の外側にあるもの、現在目に見える世界とは何かなどをテーマにしている。自らモチーフを工作し、その後絵画制作を経ることで、オリジナルのイメージへの自分自身の偏見や、手作業の過程で生じる手癖や歪みなども取り入れながら描く。
主な展示に2019年 個展「coniunctio」(帝国ホテルプラザMEDEL GALLERY SHU/東京)、2018年 個展「Pseudomer」(RED AND BLUE GALLERY/東京)、2018年「DI-VISION/0」熊倉涼子・永井天陽二人展(TAV GALLERY/東京)など。2019年「群馬青年ビエンナーレ」に入選。

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OVERVIEW

開催概要

展示会タイトル
Everything but…
開催期間
2021年4月6日(火) - 5月22日(土)
開廊時間
12:00-18:00
休館日
⽇・⽉・祝
オープニングレセプション
2021年4月6日(火)17:00-20:00
アクセス
東京臨海高速鉄道臨海線「天王洲アイル駅」から徒歩約8分、 東京モノレール羽田空港「天王洲アイル駅」 」から徒歩約10分、 京急本線「新馬駅」から徒歩約8分